世界各地で発生しているテロに対して、日本はどのような対策が取られているのか。今回は、テロ対策として注目されているテクノロジーについて紹介された。キーワードは身体的特徴から人を判別する技術である「生体認証」。まずは最近はスマートフォンにも採用される生体認証の代表格である顔認証。テロリストや犯人の顔をあらかじめ登録することで群衆の中から監視カメラを通じて発見することができるという。
続いて人の歩き方の特徴から、登録者を判別する歩容認証。さらに歩容認証の進化系として上空から歩いている人の影の映像を分析し判別する技術も。現在、NASA日本人研究者により開発中とのこと。
生体認証の一部はすでに空港などでも試験的に導入されているという。
池上氏は、こした技術は犯罪捜査にも役立つと話す。街中に設置されている監視カメラを活用することで一旦、犯人が判別できれば使用した交通機関や移動経路を突き止めることも可能だという。
ここで、春香クリスティーンさんから素朴な疑問が…。「犯人やテロリストをどうやって撮影し登録するのか」 池上氏は、犯罪者やテロリストとして分かっている人だけしか判別できないのが問題だと。最近は、外国からやって来たテロリストではなく、国内で育ったテロリストがテロ事件を起こすホームグロウン・テロが増えているからだ。
加藤綾子アナより、こうしたノーマークの人が引き起こすホームグロウン・テロに対して有効な最新テクノロジーがあるとの一声。この最新テクノロジーこそ、当社「エルシス東京」も販売するディフェンダーXのことで、取材は春香クリスティーンさんによって行われた。
取材先は、ELSYS JAPAN(東京都品川区)で山内秀敏社長が対応している。
事務所に入るなり、春香クリスティーンさんはディフェンダーXと対面。カメラを通じてデフェンダーXに映る自分の映像を確認し「もしかしてこれですか?。カメラの映像がモニターに映し出されていて、これで検知しているんですか」と。
山内社長より、ディフェンダーXの仕組みついて説明。
「肉眼では見えないミクロ単位の人の振動をとらえて人の精神状態を判定している。人の振動と感情には相関関係があり、例えばストレスとか疑心、攻撃性、自制心などが振動として現れるんです」
モニターに表示される可視化された振動成分についても説明。青や緑は振動が遅く、早い振動は赤色に。色の幅は大きく振動していることを示している。こうした振動からストレスや恐怖、攻撃的な感情など50項目に及ぶ精神状態を分析。赤色になると攻撃性が強いことを表し一定レベルになると精神状態が危険な兆候にある人物として検知される。
事例も紹介された。2014年のソチオリンピックでは全ての入場ゲートに設置され期間中にディフェンダーXが検知した人物の92%が危険物の所持者やチケット持たずに入ろうとする不正入場者だったという。
また、日本では2016年5月に行われた伊勢志摩サミットやラグビー天覧試合の警備に使用されるなど、すでにテロ対策として導入が進んでいることも。
さらにディフェンダーXの検知能力を検証するため、映像解析を依頼された。ディフェンダーXは録画画像を解析して映像内の人物から不審者を検知することもできる。
テレビ局から持ち込まれたのは、2016年12月トルコで起きたロシア大使銃撃事件の映像だった。警察官が会見中のロシア大使館を銃撃した事件で、銃撃の1分40秒前から解析をスタート。
解析早々、右上のSPを不審者として検知。右から左に移動するがその間に何度も検知の赤枠が表示される。懐に手を入れた瞬間、銃声とともに映像はストップ。犯人を犯行前に検知することが証明され、ディフェンダーXの有効性が実証され、スタジオが静まり返る。
この後、スタジオで実際にディフェンダーXを通して出演者を判定する映像も。もちろん不審者はゼロ。その後、ヒロミさんや加藤綾子アナ、山里さんはより詳しく精神状態がわかるメンタルチェッカー。振動が色付けされ可視化されているのがわかる。
上記は、番組で放送された内容をエルシス東京にてまとめた文章となります。
【池上彰氏】
テロ対策の切り札は日本のテクノロジーなんです。
テロリストを入国させない日本が世界に誇るトップ技術、それが生体認証なんです。
【加藤綾子アナ】
生体認証という身体的特徴から人物を見分ける技術です。
生体認証の中で代表的なのが顔認証です。日本のメーカーが警備・防犯目的で開発をすすめている技術で、群衆の中からあらかじめ登録した人と一致する人物を特定し見つけ出します。テロリストを発見する技術としても期待されています。
(人が歩いている映像が流れる)
こちらは顔が見えなくても歩き方で人を判別する歩容認証という技術です。大阪大学で研究が進められています。歩幅、腕の振り方、姿勢など歩き方の特徴を比較して人を見分けています。分析して わずか2歩分の映像で判断できるそうです。さらに角度の違う映像でもある方の特徴を捉えます。複数の監視カメラの映像でも登録したターゲットを見つけ出すことができるんです。
(上空からの人が歩いている映像。影が見える状態)
この歩容認証を応用して現在NASAの日本人研究者が開発している世界初の影を使った歩容認証の技術です。上空からの映像の場合、影を見ると人の動きがハッキリとわかります。歩く人の影の動きを分析し人物を特定することができるんです。この技術を使えば上空から広範囲の監視が可能になるといいます。
【池上彰氏】
はい。ビックリしますでしょ。生体認証は実際に試験的に空港などで使われている。とりわけ影となりますと、上空から無人機を飛ばしておけばテロリストを見つけることもできるという訳ですよね。
【ヒロミさん】
もう、何にも悪いことできませんね。
【池上彰氏】
だから、これは通常の犯罪捜査にも役に立ちますよね。例えばあちこちに監視カメラがありますでしょ。監視カメラでどこかで捕らえられたと、その後でどこの電車に乗ってどこで降りたんだろう、顔が映っていなくてもこれを見れば、この駅で降りたんだ、ということを突き止め行くことが可能になります。
【春香クリスティーンさん】
そもそも歩き方や影ってどうやって撮るんですか。
【池上彰氏】
そうなんですよ。そもそもあらかじめ登録した人に限ってのみ判別できる。そこが問題なんですよね。だからそもそもテロリストであるとか、犯罪者であるこが分かっている人に対してコンピュータに全部登録しておけば他で見つけることができるというわけですよね。
【ヒロミさん】
そうか。先にデータが無いとダメなんですね。
【池上彰氏】
そして今、世界ではこんなテロが増えているんです。
ホームグロウン・テロ。
これは聞いたことがありますか。
【春香クリスティーンさん】
国内の人がどこかに行かず、自分の国でテロを起こしてしまう。
【池上彰氏】
そういうことですね。つまりこれまでは外国からテロリストやって来てテロを起こすと思っていたら、そうじゃなくて国内で育った人がテロを起こす。
例えば21016年7月フランス・ニースの観光地で花火大会の見物客の群衆にトラックが突入しましたでしょ。86人が亡くなってケガ人が200人以上というわけです。
実行犯はチュニジアからフランスに移り住んで10年間、過激派組織の思想の影響を受けてテロをしたといわれている。
【加藤綾子アナ】
でもこうやってノーマークの方がテロリストに変わってしまったら防ぎようがないなと、凄く難しく感じますよね。
ただ、実はホームグロウン・テロを防ぐ最新テクノロジーをこちらの方が取材してくれました。春香クリスティーンさんです。
【春香クリスティーンさん】
実はすごいテクノロジーがあったんです。その名もディフェンダーX。
(ELSYS JAPANへの取材映像がはじまる)
【ナレーター】
テロ対策の最新テクノロジー、ディフェンダーXを扱う会社(ELSYS JAPANがこのビルの中に。こちらがロシアで開発されたディフェンダーXを日本に持ち込んだエルシスジャパンの山内社長。
早速、見せてもらった。
【春香クリスティーンさん】
(カメラを通してディフェンダーXに映る春香クリスティーンさん)
もしかしてこれですか。カメラがあって。この映像が隣に映し出されていて、これで検知しているんですか。
【山内社長】
そうです。
【春香クリスティーンさん】
これもし怪しい人が入ってきたら、どうなるんですか
【山内社長】
そうなると(不審者を検知すると)、グリーンの枠が赤枠になります。
【ナレーター】
このディフェンダーXは監視カメラの映像から瞬時に不審者を検知するシステム。
2014年のソチオリンピックでは、観客の入場ゲートこのシステムが設置され、入場してくる人をディフェンダーXで監視。赤い枠がついた人物を係員がチェックすると、その92%が危険物の所持者やチケット持たずに入ろうとする不正入場者だったという。
【春香クリスティーンさん】
どうやって検知しているんですか?
【山内社長】
肉眼では見えない。ミクロ単位の振動をとらえているです。感情と体の振動って相関関係があるんです。
例えばストレスとか疑心、攻撃性、自制心など振動の中に表れてくる。
【春香クリスティーンさん】
それで分かるんですね。
【ナレーター】
こちらは体の振動を色で表した画面。青や緑は振動が遅く、早い振動を検知すると赤くなる。また、色の幅は大きく振動していることを示している。
こうした振動からストレスや恐怖、攻撃的な感情など50項目の精神状態を分析。10万人以上の実験データを元にカメラに映った人の中から精神状態が危険な兆候にある人物を検知するという。
たとえばカメラに向かってこんな動きをしてみても。
【春香クリスティーンさん】
(カメラの前でおもいっきり変顔でしてみる)
結構、怪しいですよ。
【山内社長】
見ただけでも怪しいですね。
【春香クリスティーンさん】
まったく、ビクともしませんね。
【山内社長】
演技ではでない(検知されない)ですね。
【春香クリスティーンさん】
でないんですね。
【ナレーター】
このディフェンダーX、日本では去年の伊勢志摩サミットやラグビー天覧試合の警備に使用されるなど、すでにテロ対策として導入が進んでいる。
私たちは、その検知能力を検証するため、ある映像の解析を依頼した。
これはトルコで実際に起きた時の映像(2016年12月トルコ:ロシア大使銃撃事件)。
警察官が会見中のロシア大使館を銃撃した。
はたして犯行前に犯人を検知できるのか。銃撃の1分40秒前から解析をスタート。
結果は、このあとスタジオで。
【春香クリスティーンさん】
はい、ということで実際に起きたロシア大使狙撃事件をディフェンダーXにかけた映像を皆さんも一緒にご覧ください。
こちら銃撃の1分40秒前の映像ですね。
右上の犯人が懐に手を入れます。
わかりました?
赤くなりますよね。そうなんです。普通に立っているだけなのに何度も検知しているんです。そして移動を始めました。そしてゆっくり、ゆっくりと左へ移動して止まります。
ここで、ふたたび検知です。
ということなんですけど。
このディフェンダーXを今回お借りしてきました。
まずは、皆さん全員を映し出します。みなさん、大丈夫そうですね。
【ヒロミさん】
大丈夫なの。山里大丈夫?
【春香クリスティーンさん】
ちなみに山里さん。何か怪しい動きをしてみてください。
【ヒロミさん】
じゃぁ、俺を叩こうとしてみて。俺を本気で叩こうと思って。
【山里さん】
スキがない。
【春香クリスティーンさん】
まったく反応しませんね。見た目はそうとう怪しいですけど。こちらお芝居の動きでは反応しないんです。
ポイントは感情にあるんです。せっかくなんで感情を読み取ってみたいと思います。
ヒロミさん、あちらの席に。
【ヒロミさん】
ボク、ボクは感情の無い男って言われている。
【春香クリスティーンさん】
では、質問に応えていただきたいと思います。今、緑(解析映像)ですね。
先輩でお嫌いな方とかいらしたんじゃないかと思うんですけど。
【ヒロミさん】
ボク、先輩で嫌いな方とかはいないんですよ。向こうが嫌いという場合はありますけど。
【山里さん】
ああ、1回ニュースにもなりました。マチャアキ先生?
【ヒロミさん】
マチャアキ先生。堺先生。全然。
【山里さん】
ヒロミさんは修羅場くぐりすぎて全く動揺しなくなった。
この後、加藤綾子アナや山里さんも体験。不審者としての検知はないが、モニターでh感情の変化が色によって表示された。